チャーマーズの汎心論と自由意志の可能性、意識とは何か?

主体的な意識とは結局、何なのか?

A
人間たちにとって意識は、もっとも根本的な実存的要素ですよね? 誰にでも意識があります。少なくとも「自分という意識がある」と思っています。それは私たちはそれぞれの内なる映画を持っているようなものです。
B
その内なる映画はあなたの「意識の流れ」そのものであり、心の中と世界における「経験の主体」だにゃ。意識がなかったら 生きることの意味や価値は無くなってしまうにゃ。
A
なぜ意識があるのでしょうか?どうして私たちは単に、インプットを野無いで処理してアウトプットを作り出す、内なる映画などを経験しない、ロボットではないのでしょうか?
B
哲学者デイヴィッド・チャルマースも、現時点では誰もこれらの質問に答えられない、といっているにゃ。だが、ここ最近、人間たちの間で意識に関する科学的研究は盛んになってきているんだにゃ。
B
フランシス・クリックのような神経科学者や、ロジャー・ペンローズのような物理学者が、「今こそ科学が意識に取り組む時だ!」と、この研究に取り組んだ。意識科学の中心は、相関関係の探求にゃ。脳の特定の領域と、特定の意識の状態との、相関関係の研究。つまり、意識的な経験に付随する脳の領域はよくわかってきている。顔を見たり、痛みを感じたる、幸せを感じたりするような経験と脳のどこが結びついているか? ただ、これらすべて相関関係の科学から抜け切れていないんだにゃ。
A
本当の謎は、なぜ内なる主観的な映画があるのか? ということですよね。
B
これについては、まるで交通渋滞やハリケーンのように答えがわかってくるかもね。『解明される意識』の著者、ダニエル・デネットは、意識をカルテジアン(デカルト)劇場としてとらえることに反対している。カルテジアン劇場とは、脳の中に中央制御室のようなものがあって、そこの観客(つまり主体)に意識を見せているのだ、というものにゃ。そのかわり、中央制御室のような劇場は存在せず、脳全体としてあちこちから意識が起きている、という主張にゃ。
B
『自由は進化する』では、さらに一歩進めて、「自由意志」というテーマに真正面から挑み、進化論的に説明しているにゃ。こうした話題は、すぐに「決定論」「非決定論」といった議論になってしまい、自分の意思でやっているつもりでも、その行為には原因があり、その原因にもまた原因があり、最終的には自分で制御不可能な原因に到達するので「それは自由意志ではない」にゃんていっちゃうけど、ここでは「予想して危険を回避する」といった脳の進化から、最終的に自らの行動を意識することによりジョン・メイナード=スミスのESS(進化的に安定な戦略)理論の手詰づまりから抜け出そうとしているにゃ。
A
ちょっと説得力ありますね。
B
そこで出てくるのが、↓でご紹介するTED講演でも語られている「チャーマーズの汎心論」がある。彼は、「意識は基本的なものだとしたら?」と問いかけているにゃ。それは、重力の法則や量子力学の法則などと一緒で、これらの基本的特性や法則にゃんてものは、それ以上基本的な概念では説明することできにゃい。むしろ、そこから世界を築くものだにゃ。この視点からすると、すべてのものは意識を持っていることににゃるね。万物には意識がある。人間だけでなく 犬やネズミやハエ、微生物、素粒子にもあるんだにゃ。光子にさえ意識がある。
B
神経科学者のジュリオ・トノーニは、こうした理論を数学を用いて説明しているにゃ。トノーニには彼がΦ(ファイ)と呼んでいる情報を統合する数学的な方法論を提案しているんだにゃ。Φ(ファイ)とは何か? これはシステム内で統合された情報量を計るもの。トノーニは、このファイこそが意識なんだと考えている。これはつまり、情報を持ち、それがひとつに統合されているなら、意識はそこにあるといえる。
A
汎心論というと、アニミズムや日本古来の八百万の神などを想像しました。唯物論ではなく、原初的な心を認めよう、という動きはなんだか、まるで現代の唯心論のようですね。
B
いつか人間は我々の脳内をスキャンし、ロボットのニャンコに自由に意識をインストールできるようになるのかもしれにゃいなりね。
A
映画『her/世界でひとつの彼女』などでも、このような可能性は描かれています。町を歩く誰もが音声入力でスマホに話しかけている姿は不気味ですけど、よく考えてみたら、現在の都市は同じようなもんですね。この映画では、主人公が新型OS=基本ソフトをインストールします。そして、そのサマンサ(声:スカーレット・ヨハンソン)と名乗るそのOSは、高度な人工知能であり、やがて彼らはコンピュータと人間の枠を超え、恋に落ちるという。ありえる近未来社会でありながら、「意識の謎」に通じる不気味さもありますね。
B
我々にとってはもっとも不気味な未来が、もっともリアルな未来なのかもしれないんだにゃ。

意識とは何か? 意識の諸相 デイヴィッド・J. チャーマーズ

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学者のデイヴィッド・チャーマーズは「意識は私たちの実存における重要な側面である」と言います。チャーマーズは私たちの頭の中で再生されている映画について解明されてはいないが考える有望な方法をいくつか教えてくれます。意識とは人間の実存における基本要素の1つである。フランシス・クリックのような神経科学者やロジャー・ペンローズのような物理学者が発信した時以来、意識の研究は大いに花開いています。物理学者は、宇宙のある側面を基本的構成単位として捉えます。空間や時間、質量など、それらは重力の法則や量子力学など基本的な法則を前提としています。れらの基本的特性や法則は、それ以上基本的な概念で説明することはできません。むしろ、それを根源的なものとして捉え、そこから世界を構築するのです。19世紀にマクスウェルは、電磁現象をすでに存在している基本的な概念で説明できないと思いました。空間、時間、質量、ニュートンの法則もそうです。そのため、マクスウェルは、電磁気の基本的な法則を仮定しました。その法則が支配する基本的な要素としては、新しく電荷を仮定しました。これが意識に関して、私たちの今、置かれた状況です。空間や時間、質量や電荷など、すでに存在する基本的概念で意識を説明できないのなら論理的に言えば、基本的語彙を増やさねばなりません。自然な考え方は、意識そのものを基本的な概念。つまり、自然を構成する基本的な要素として仮定するものです。

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